オタストゥン ニシパ の物語 わたしはオタスッ村(※)に住む若者で、たった一人で暮らしていました。山や川に狩りに出かけては、食べ物をとって来ました。 ある日のこと、一人の若い女が、何かおこったようすで・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 67 (キツネがり)
キツネがり パナンペがいた。ペナンペがいた。 ある日、パナンペは腹がすいて、獲物をさがしに河原へおりていった。そして河原の石の上に死んだまねをして、長くねころんだ。 そこへ、ごそごそ林の中から現れたキ・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 66 (パナンペ・ペナンペ話)
パナンペ・ペナンペ話 (海の水を飲みほす) パナンペがいた。ペナンペがいた。 パナンペはきまじめな働き者で、やさしい心を持っていた。ペナンペはなまけ者、ひがみやで、意地悪い男だった。なんとかパナンペを・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 63 (赤沼の竜神さま)
赤沼あかぬまの竜神りゅうじんさま むかしむかし、一人の若い尼あまさんが、ふらふらになりながら、この赤川あかがわ村をたずねてきたんだと。 そして、「このあたりに、赤い水の色をした沼がないでしょうか」とい・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 62 (早玉さま)
早玉はやたまさま むかしの話です。 それは、夕方ごろから強い浜風が吹き出した。五月の末のある晩のことでした。 「こんな晩こそ、火の元に気をつけなくては」という祖母のことばに、家じゅうの見廻りを念入りに・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 61 (雪地蔵)
雪地蔵 むかしの話です。 その日は強い風が吹いていましたが、雪は降っていませんでした。 もうじき春が来るころでしたので、お天気のよい日が続くと積もっていた雪が少しずつとけて、それが夜になると、きりりと・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 59 (エンカマの大ダコ)
エンカマの大ダコ 海の中にある、大きな岩のほら穴みたいなところを、おらたちはエンカマってよんでおった。 神恵内かもえないの海には、このエンカマとよぶところがいくつもあったなあ。 だからエンカマがあるか・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 58 (大鵬とエビとアカエイ)
大鵬おおとりとエビとアカエイ ずっとむかしの話だと。 神恵内かもえないの奥の沢に、大鵬おおとりが住んでいたと。 羽をひろげて、だあーと、世界をまたにかけて飛んであるいたんだとさ。 そしたら、あんまりで・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 57 (おどる大グマ)
おどる大グマ ずいぶんむかしの話。 丘の上で、子どもたちが何人も集まって、遊んでいた。 と、そこに大グマが一頭、のっそりと現れた。 子どもたちは、 「クマだ!」といって、いちもくさんに逃げだした。 逃・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 56 (スズメとキツツキ)
スズメとキツツキ むかしむかし、けものや鳥がこの世にきたころ、みんな同じお母さん神をもっていたのですよ。 ある日のこと、鳥の女たちが集まって、顔にいれずみをしたり、お化粧をしたりしながら、おしゃべりを・・・ (続きを読む)