川上の長者の息子と、川口の長者の娘の話 「昭和59年度アイヌ民族文化財調査報告書」より 織田ステノ伝 むかしむかし、川口の長者が和人の親方と一緒に、村人を使って漁をしていました。親方は気立てのよい人・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 81 (ふしぎな力で村を救った娘の話)
ふしぎな力で村を救った娘の話 「昭和59年度アイヌ民族文化財調査報告書より 織田ステノ伝 わたしは、オタスッというところに、家族と一緒に暮らしていました。わたしは一番末っ子でした。 いつのことか、わた・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 80 (カワウソの物語)
カワウソの物語 ーハリピッ ハリピッー 知里真志保「アイヌ文学」より ハリピッ ハリピッ 川にわなを ハリピッ ハリピッ つくって ハリピッ ハリピッ 見まわりに ハリピッ ハリピッ 行っ・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 79 (カエルのうた)
カエルのうた ートーロロ ハンロク ハンロクー ある日、わたしは、天気もよいので、うかれて、草原をぴょんぴょん飛んで遊んでおりました。 ふと見ると、一軒の家の前に来ていたのです。戸口へ行って、そっとの・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 77 (ニントチカムイの金のたばこ入れ)
ニントチカムイの金のたばこ入れ 更科源蔵「アイヌの伝説集」より 沙流川さるがわ近くのコタンでの話です。 秋も終わりのころです。エカシ(村長むらおさ)が山に狩りに行くため、長い間、家を留守にしなければな・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 76 (イモざしになったクマ)
イモざしになったクマ ある男が、山道を通っていて、突然クマに出会い、死んだふりをするひまもなく、逃げだしたが、そのクマは、どこまでも後を追ってくる。その男は、そばにあった手ごろな木に登りはじめた。 と・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 75 (クマの胆)
クマの胆い クマの胆は、人の胃にいい薬じゃ。これは、クマの皮よりも値打ちがある。クマの胆について、こんなおかしな話がある。 クマにおそわれた時は、地べたに寝転んで、死んだふりをすればいいと聞かされてい・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 74 (サケをかつぐクマ)
サケをかつぐクマ ある日、おじいさんは、町へ米を買いに行きました。その帰り道です。 米を背中にしょって、藤古川(伏古川)のそばまで来て、 「あとすこしで、うちが見えてくるな」と、ひと休みしました。 そ・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 73 (大人はキツネにだまされる)
大人はキツネにだまされる むかしはな、どこの家でも、おも家と便所がはなれて、べつべつに建っていたものだ。便所が離れているのは、臭くなくていいどもな、夜、下駄はいて、外へ出て、ぽつんと建っている便所へ行・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 72 (おもちのほしかったキツネ)
おもちのほしかったキツネ わたしが子どものころは、札幌も田舎の町でね、あっちこっちに林ややぶがあって、人をだますキツネなんかも出たんだよ。 町はずれのほうに、もち屋のおばあさんが孫と二人で住んでいたん・・・ (続きを読む)