クマとにらめっこ わたしたち明治のはじめに北海道に入った農家は、墓から向こうの道などは、昼でさえ女おんな子どもは通れませんでした。ときどき男の人があのへんを通ったとき、墓石のむこう側から、つめをかけて・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 54 (ヒバリと天の神様)
ヒバリと天の神様 むかしむかし、ヒバリは天の神様のお使い役で、高い天の上にすんでいました。 ある日のこと、天の神様は人間の国へたよりを出すため、ヒバリにいいつけました。 「用がすんだら、すぐ帰ってくる・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 52 (坊さんとタヌキ)
坊さんとタヌキ むかし、ひとりの坊さんが、山道にさしかかりました。もう秋の日は暮れて、足もとが暗くなりました。 「さて今夜は、どこへ泊まろうかな」と、宿を案じながら、山道を登っていきますと、かたわらに・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 49 (さらしものになったクマ)
さらしものになったクマ クマはたくさんいましたね。なにしろクマがもともと住んでいた土地に人がやってきたんですから、出合うのがあたりまえです。早くここに来た人で、こわい目に会わなかった人はいないでしょう・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 48 (電燈のつきはじめたころ)
電燈のつきはじめたころ わたしが電燈というものをはじめてみたのは札幌でしたが、田舎から出てきた者にとっては、その明るさと便利さは、きものつぶれる思いでした。 そのころ、会議のため札幌に出てきて、宿に泊・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 43 (キツネの丸太)
キツネの丸太 そのころの岩見沢のトネベツの丘は、まだまだむかしのままのようすで、何千年何百年もたった原始林で、太い大きな木がしげっていました。その原始林もしだいしだいに開拓されてきました。 今まで、・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 41 (よめの手紙は手形一つ)
よめの手紙は手形一つ むかしむかし、ある村に百姓夫婦がおったんだと。その百姓はかわいい娘ば、山、二つ三つ越えた隣の村さ嫁にやったんだと。 その娘から、なんぼたってもおとさたねえもんで、親たちゃとっても・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 12 (積丹岬の女郎岩)
積丹岬の女郎岩 積丹半島の突端にある女郎岩は、シケオショラウシと呼んだ。 このシケオショラウシとは、神様が荷物を棄てたところという意味であるが、この岩を女郎岩と呼ぶようになったのは、 昔、義経が、兄・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 11 (石狩川の河童)
石狩川の河童かっぱ ある日の夕暮れ、石狩川に聞きなれない掛け声が聞えてきた。 「ヘーイ、チョチョ。ヘーイ、チョチョ」 と聞こえてくる。 旅人は不思議に思い、川の中ほどに伸びている木に登り、声の方を見る・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 10 (石狩の地名伝説)
石狩いしかりの地名伝説 地名には、いろいろと伝説があり生まれ、伝説となり地名になっていった。 昔、海で一番力の強いのがラードシカムイ(尾の沢山たくさんある神様)蛸たこであった。 地上で一番強いものは、・・・ (続きを読む)