お札の虫ぼし こんなハッカの大金を手にして、次々と変なことが起こるうわさが広まったもんだから、ーーおれはそんなはんかくさいことせんぞーーと気ばるのがふえてな。 あるハッカ農家のおっちゃんは、ーー札束ば・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 46 (札をぶっこまれた銀行)
札をぶっこまれた銀行 日本一高い飯の話は近所で評判になってな、「はんかくさいやつだよ。おれはそんなことせんぞ」と、みなが気をつけるようになった。 今度は、隣のおっちゃんがハッカの代金を受け取りに、町へ・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 45 (日本一高い朝飯)
日本一高い朝飯 あるおっちやんが町の仲買人なかがいにんの所に、ハッカの代金をもらいに行った。 おっちやんは生まれて初めて見る札束さつたばをいくつもいくつも受け取った。どきどきしながら胴巻どうまきの腹か・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 44 (ハッカ成金)
ハッカ成金 北見のハッカといえば、世界中に売り出されて有名なもんだった。 むかしの北見は鉄道はないし、馬車もない。 馬の背に荷物をつけて運ばなくちゃならないから、畑の作物は軽くて金めになる物がいいって・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 43 (キツネの丸太)
キツネの丸太 そのころの岩見沢のトネベツの丘は、まだまだむかしのままのようすで、何千年何百年もたった原始林で、太い大きな木がしげっていました。その原始林もしだいしだいに開拓されてきました。 今まで、・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 42 (榎本武揚をだました白ギツネ)
榎本武揚えのもとたけあきをだました白ギツネ むかしむかし、この江差えさしにはな、キツネがいっぱいいたもんだ。 でもな、そのキツネの中で、いちばん有名なキツネが、ほれ、笹山のてっぺんに、おいなりさんがあ・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 41 (よめの手紙は手形一つ)
よめの手紙は手形一つ むかしむかし、ある村に百姓夫婦がおったんだと。その百姓はかわいい娘ば、山、二つ三つ越えた隣の村さ嫁にやったんだと。 その娘から、なんぼたってもおとさたねえもんで、親たちゃとっても・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 40 (力持ち又右衛門)
力持ち又右衛門またえもん むかしの話だと。北海道の南のはしに、恵山というところがあるべさ。 今は道立自然公園になっておるところだべし。 その恵山になあ。むかし三好又右衛門という若者がすんでおったと。 ・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 39 (とうふとセンベイ)
とうふとセンベイ ある日、ぶらりと町へやってきた繁次郎は若い者を集めて、 「どうだ、おめえたち、おれとかけ・・をやる気はなすか」と持ち掛けた。 若者たちは、たびたび繁次郎にひどいめにあっているので用心・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 38 (死んだ馬が草くう)
死んだ馬が草くう ハアハア息をきらしてかけてきた繁次郎、出合い頭の男をつかまえて、大声で「おい、死んだ馬、草くってるぞ」 男、驚いて、「ばかなことを。死んだ馬、草くってたまるか」 繁次郎、「ほんとだて・・・ (続きを読む)