米と魚 むかしな、シャモ(本州人)とアイヌがいっしょに漁場でかせいでいたころの話だ。飯時に、アイヌの漁師が、飯の食べ方になれないのか、飯つぶを食いこぼして、そのうえ平気でふみつけていた。それを見かねた・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 83 (ネズミとヘビと大ブキ)
ネズミとヘビと大ブキ 松前まつまえの上磯かみいその沖、江差えさしから70キロ北の海上に、奥尻おくしりという、まわり8キロほどの島があります。 島には、あらしをさけるに都合のよい港がところどころにあって・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 50 (病気たいじ)
病気たいじ 北海道がまだ「えぞ地」と呼ばれていたころの話。 箱館の役人は、えぞ地に流行している病気を、一日も早くなくしたいと考え、その予防に出かけた。 うわさによると、病気にかかったものを、病気の神に・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 42 (榎本武揚をだました白ギツネ)
榎本武揚えのもとたけあきをだました白ギツネ むかしむかし、この江差えさしにはな、キツネがいっぱいいたもんだ。 でもな、そのキツネの中で、いちばん有名なキツネが、ほれ、笹山のてっぺんに、おいなりさんがあ・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 40 (力持ち又右衛門)
力持ち又右衛門またえもん むかしの話だと。北海道の南のはしに、恵山というところがあるべさ。 今は道立自然公園になっておるところだべし。 その恵山になあ。むかし三好又右衛門という若者がすんでおったと。 ・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 39 (とうふとセンベイ)
とうふとセンベイ ある日、ぶらりと町へやってきた繁次郎は若い者を集めて、 「どうだ、おめえたち、おれとかけ・・をやる気はなすか」と持ち掛けた。 若者たちは、たびたび繁次郎にひどいめにあっているので用心・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 38 (死んだ馬が草くう)
死んだ馬が草くう ハアハア息をきらしてかけてきた繁次郎、出合い頭の男をつかまえて、大声で「おい、死んだ馬、草くってるぞ」 男、驚いて、「ばかなことを。死んだ馬、草くってたまるか」 繁次郎、「ほんとだて・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 37 (借りた物を返すときは)
借りた物を返すときは よその家へ、いきなりとびこんだ繁次郎。その長い通し庭のすみの方をゆびさして、「この土間のすみっこ、ちょっくら貸してくれ」 家人ふしぎそうな顔で、「ああいいとも。つかってくれ」 繁・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 36 (畑には家は建てられない)
畑には家は建てられない 繁次郎、ある家をたずねていくと、「いろり」の灰にイモをうずめて、たき火でほっかりやいている。 おいしそうなそのにおいをかいだ繁次郎、のこのこと上がりこみ、いろりの前にどっかとす・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 35 (家宝のハラワン)
家宝のハラワン 暮れもおしせまって、借金の取りたてがきびしくなってくると、ふだんのらりくらりの繁次郎もだんだん心配になってきた。 ことに、「おれの家には先祖から伝わった宝物-家宝ーがあるから、いくら借・・・ (続きを読む)