太田屯田その10

太田屯田の桑並木

太田地区はヤマグワが多かったこともあり、入植者には養蚕の用具なども支給されていました。

明治26年(1893)桃井新氏(福井出身で第4中隊軍曹)が初めて養蚕を試み、その結果が良好だったので年々飼育者が増加し、同29年には札幌から桑苗を取り寄せて植えてみましたが、枯れるものが多く、かえって野桑の方がよく成長しました。

一時は千株以上植えた家もありましたが、気候の変化などで死蚕が多く収繭も減り、年々飼育者が減少して桑株は放棄されたり、伐採されていきました。

太田屯田の桑並木は、太田5の通りの牧草地の境界約150mにわたって植えられているヤマグワの並木で厚岸町指定天然記念物になっています。

 

明治23年(1890年)6月 厚岸郡太田村南太田兵村 
           第四大隊第三中隊。220戸。
           厚岸郡太田村北太田兵村 第四大隊第四中隊。220戸。