松前駅は、旧江差線の木古内駅から分岐し松前に至る延長50.8キロの地方線でした。  

松前線(当初は福山線と言っていました)は、大正12年に予定線として編入されていましたが、昭和大恐慌、満州事変、日中戦争、太平洋戦争と拡大される中で延期されていました。
住民の敷設運動から43年、編入されてから30年の歳月を持って昭和28年11月にようやく開業されました。
これほどの長期にわたり延期された鉄道は全国的にも珍しいといいます。
しかし、過疎化にともない昭和62年3月に廃止となりました。

鉄路は松前城の下をトンネルでくぐり抜けたところが「松前駅」でした。
駅は小高い丘にあり、丘を降りると今でも旅館が何件かあります。この一帯は漁師の町です。

写真の碑は、北海道最南端にある松前町の「松前駅」跡に建てられています。