札幌新駅-五代目駅舎

現在の札幌駅は五代目で、北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線の駅です。

初代駅舎
1880年(明治13年)11月28日、手宮(小樽市) – 札幌間に開通した幌内鉄道の終点に札幌停車場として開業。当初は駅ではなく停車場でした。

二代目駅舎
1882年(明治15年)1月営業開始。同年6月には札幌から江別まで、同年12月には幌内(三笠市)まで、冬季を除く運行が始まりました。駅ではなく停車場、その長を場長といいました。

三代目駅舎
1907年(明治40年)10月、駅舎が火災を被ったため、1908年に建て替え工事をおこない同年12月に完成。木造2階建て838坪で、洋風の建築でした。この三代目駅舎は現在野幌森林公園内にある北海道開拓の村に復元され、同施設の正門を兼ねています。

四代目駅舎
駅以外の店舗と複合する駅として計画。三代目駅舎の南側に1951年(昭和26年)から工事を始め、翌年に開業。この駅舎は地下一階・地上四階の鉄筋コンクリート建築で、地下に店舗(ステーションデパート)。
一階と二階の一部が駅、二階から四階が業務用に使われました。
三代目駅舎撤去跡に新1、2番線が新設され、1965年に五階建てに増築。
1971年(昭和46年)に札幌市営地下鉄が開業、南北線のさっぽろ駅と改札を隔てて連絡するようになり、同時に駅前を通る市電は廃止。
1972年には地下街「札幌駅名店街」(現在の「アピア」)が、1978年(昭和53年)には東口に接して駅ビル「札幌エスタ」が開業。
1987年(昭和62年)4月1日、国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となりました。

五代目駅舎
札幌駅付近の立体交差工事は昭和56年5月から取り掛かり、昭和63年(1988年)11月に完了。区間は、函館本線が苗穂駅西部ー新琴似通り、札沼線が桑園ー下手稲通り間で、合わせて9.2キロが高架となり、札幌駅、桑園駅、琴似駅が高架駅となりました。
ここで、札幌新駅については旧駅舎の北側70m後方に離れて造られました。高架開業で市内の踏切が16か所、札沼線では3か所が無くなりました。

札幌新駅の開業に先立ち、昭和62年9月高架駅地下に大型ショッピング街を設けることになり、札幌ステーション開発㈱がJRなどの出資で設立。
工事は平成元年1月からはじまり、完成は平成2年(1990年)11月でした。商店街の名称は「パセオ」(スペイン語で散歩道)、テナントビルとしては道内一の規模でした。

JR北海道本社は平成7年(1995年)12月に桑園駅北側に移転し、札幌駅南口地区の再開発はそれ以後本格化します。
駅前広場の地下街は「アピア」(イタリア語で出現するの単語の頭文字の造語)として平成10年(1998年)10月に新築オープン。
平成15年(2003年)、道内最大級の「大丸」をはじめ、地下4階、地上38階の「JRタワー」が完成。

写真は、三代目駅舎です