道立北海道文書館(もんじょかん)が、1960年代の半ばに民放テレビ局が制作した「新たに視聴区域となった市町村の紹介番組」のフィルムを保管していました。半世紀も前の65市町村の映像ですから、今は失われてしまった町や村の風景です。ネットに載せることはできませんので感想を含めて紹介します。

尚、このCDは現在「北海道立図書館北方資料室」にあります。
私が借りた時は「北海道立文書館」でしたが変わりました。

 

斜里町 1964年(昭和39年) 12分 白黒 音声なし  

この映像は斜里町の企画ではなく、札幌テレビ局の企画ではないかと思われます。

映像は随所で斜里岳を背景に映し出されており、カラーでないのが惜しまれます。

斜里岳と牛の映像ではじまりました。
斜里町の市街地を回るバスからの車窓風景で市内のお店や古い建物、町立国保病院⇒農協と農協の店内が写されており、大型のレジが時代を感じさせます。⇒バス停留所⇒ガソリンスタンド(ガソリンを入れて立ち去るホクレンのトラック)

斜里岳を背景に「馬に曳かせて畑を耕す」風景。
何かと思えば「道立斜里馬鈴薯原種農場」でした。馬鈴薯の仕分をする女性作業員が次に馬鈴薯の種まきを行い、さらにムネに沿って手押し車で固める作業を行っている映像です。

斜里岳の近くの牧場で放牧された牛の群れの映像。

「ホクレン中斜里製糖工場」の作業風景が映し出されています。
ビート洗いから始まり、砂糖として出来上がり袋に入れられ出荷される一連の作業です。

「ウトロ」に移ります。
プユニ岬の展望からのウトロ港の全景が映されています。半世紀前の映像ですが、この風景は今も変わりません。これもカラーでないのが残念です。
ウトロ漁協冷凍工場の作業風景です。作業員は冷凍庫内に入り、知床の魚が既に15匹ほど型のケースで冷凍されており、これを箱詰めする作業でした。
最後は「知床の冷凍魚」と印刷された箱が積み上げられて出荷されるという内容です。

羅臼への道
羅臼岳に向けて登っていったところに「水産庁北海道道鮭鱒孵化場」がありました。この孵化場で魚を育てている風景です。

ウトロ港からの観光船(ハマナス号)で、知床岬に向けて海上からの知床半島が映ります。これも今と変わるところはありません。

最後はウトロからオシンコシンの滝から眺めるオホーツクの海でした。

                               以上