チャラツナイ岬 2 

蛸穴ノ岬(たこあなのみさき)

1963年(昭和38年)に初代豊浜隧道が開通しました。初代豊浜隧道は古平町の隣余市町にある蛸穴ノ岬の先端に沿うように大きく屈曲し作られました。竜仙洞という自然の海食洞の中を通り抜ける特異な構造でした。
幅が6mと狭く老朽化が進み1984年(59年)、豊浜隧道と隣の古平町にあるチャラセナイ隧道(チャラツナイ岬)をつないで2代目豊浜トンネルが建設されました。
しかし、12年後の1996年(平成8年)岩盤崩落事故が発生しました。

事故発生後、国道229号を迂回する道はなく余市町と古平町・積丹町の間を往来するには岩内町・神恵内村を経由して大きく迂回するしか交通はありませんでした。仕方なく廃道として閉鎖されていた旧豊浜隧道を活用して通じる道を臨時につくりしのぎます。

3代目豊浜トンネルとして大きく山側に迂回し、古平町側に隣接していたセタカムイトンネル内に繋ぐバイパストンネルが掘られ2000年に全長は2,228mとして開通しました。

崩落現場は入り江状にやや奥まっているため、チャラツナイ岬も蛸穴ノ岬もトンネルで通過するため見ることはできません。海岸線は切り立った崖のため、崩落現場への到達は徒歩では困難で、船でしか行けません。