帆越岬(ほごしみさき) 

添泊岬の富磯地区を過ぎると帆越山が前方に見えてきます。標高321mの山が海に突き出て岬になっており、この山を越すと太田神社です。
かつては、舟で岬を回って神社に行くか、海と接する辺りのけもの道を頼りにお詣りに出かけていました。海が荒れたり雨ともなれば落石となるため太田の集落には行けませんでした。
幕末のころ、岡山から修行で北上した定山坊(後の定山渓温泉創設者)が地元の者と道を開削しました。

2004年(平成16年)に山をくり抜き全長1,857mの帆越トンネルが出来ています。このトンネルの手前に旧道があるので左折すると岬に行けます。しかし、危険なところなので、事前に確認をしてください。

帆越の命名については、松浦武四郎の「「西蝦夷日誌」に、「ホグシは帆卸の轉か。此岬を過る時は必ず帆を少し下げ太田山を拜し行が故號ると。」とあります。太田神社を敬って、通る船の帆を下げたという説があります。武四郎は定山坊の開削の時に通っており、箱館に戻った時に箱館奉行所に報告をしています。

トンネルを抜けると「太田神社」ですが、ここで一枚油絵で描いています。
こちらも是非観てください。

太田神社の拝殿から(せたな町大田区)