シートートムシメヌ山

遠別川上流で幌加内町と遠別町の境にある標高799mの山です。これは変わった名の山で、アイヌ語を調べる必要があります。

やはり、この山の名を調べた方がおりました。お借りします。

「古い 5 万分の 1 地形図に、この山は「シートートㇺシメヌプリ」と記されていました。どうやら最後の「ヌ」は「ヌプリ」の最初の一文字が残ってしまったようですね。となると「シートートㇺシメ」をどう解釈するか、という話になりそうです。
「シートー」は si-tu で「主たる・峰」ではないかと思うのですね。あとは「トㇺ」と「シメ」ですが、これ、実は「トㇺツイ」だったりしないでしょうか。tomotuy で「途切れる」という語彙があるのです。

si-tu-tomotuy で「主たる・峰・途切れる」という意味ではないかと考えたのですが、地形図を見てみると、シートートムシメヌ山の南西で、他ならぬ道道 688 号「名寄遠別線」が絶賛工事中だったりします。

道道 688 号は幌加内町と遠別町の境界である鞍部を通るのですが、そこは標高 460 m 程度しかありません。遠別町と幌加内町の境界の中では、飛び抜けて標高が低いので、このことを形容して「主たる峰が途切れている」と呼んだのではないか……という想像です。」

いや~、大変恐れ入りました。