明治24年、この地に駅逓が開設され宮城県の半沢という人が取扱人となりました。この時、道沿いのポンヤンペツ川付近に湧き水があり、清涼な飲み水として旅人に親しまれていたことから駅逓の名を「小清水」と名付け、町の名の由来となったという説があります。
大正時代に入ると本州の各県から団体入植が相次ぎ、大正4~7年の間に17団体が入り、大正8年には斜里村から分村、小清水村が誕生、昭和28年に町制施行しています。
網走駅を出発したJR釧網線はオホーツク海に沿うように知床斜里駅まで進み、右折して内陸に入り釧路に向かいます。国道244号は鉄路と並行して浜小清水駅まで進み、いったん内陸に入り斜里で交差して根室に向かいます。
年間多くの観光客が訪れる小清水原生花園は、オホーツク海と濤沸湖(とうふつこ)に挟まれた、約8㎞の細長い砂丘全体をいいます。釧網線はこの狭い砂丘の区間を走り、ほぼ中央に「原生花園駅」があります。
一日に何本も通らない釧網線を待ちわびてカメラを構える人が多い駅です。
濤沸湖は、汽水湖、日本を代表する湿地の一つ。渡り鳥の大規模な飛来地として国際的に重要な湿地であることからラムサール登録湿地となっています。
7月にはエゾスカシユリやハマナスが咲きそろい、クロユリの神秘的な花がオホーツクの短い夏の到来を告げると、濤沸湖の湖畔にセンダイハギ、ヒオウギアヤメの群生が広がります。
しかし、いつ行っても見れるものではありません。
そのためにインフォメーションセンターが原生花園駅の近くにあります。
観光施設で大型スクリーンでは、原生花園に咲く花々の開花時期や特徴などを映像で見ることができます。