留辺蘂町(るべしべちょう)は、北海道網走支庁に存在した町で常呂郡に属していました。
2006(平成18年)3月5日、114年の歴史に幕を閉じ、北見市、常呂町、端野町、と合併し「新北見市」となりました。

るべしべ町名の由来は、アイヌ語のルペシュペに漢字を当てたものです。
ルペシュペとは(道・それに沿って下る・もの(川)) という意味。留辺蘂の市街に北から入る東無加川と大久保川が佐呂間町方面へ抜ける道であったから。
温根湯もアイヌ語で「オンネ」と呼び、大きな温泉のあるところの意味です。

留辺蘂を横断する道路は、網走~旭川を結ぶ国道39号の前身になります。
この道は網走分監の囚人によって開かれたもので、有事の際の軍用道路・道東への開拓道路敷設として進められたものでした。
道が完成した翌年には留辺蘂にも駅逓が設置され北村七平名義で千葉新太郎が入地し業務に当たりましたが、当時は人馬の往来はほとんどありませんでした。
明治29年に野付牛屯田兵村設置以降、ようやく業務が本格化しました。

明治30年代後半になると屯田兵制の解除もあり東北などから多くの入植となり、さらに大正元年には鉄道が開通、留辺蘂駅も開業し急速に戸数が増加。

大江本家

温泉が発見されたのは開拓以前で武華(むか)原野を流れる無加川あたりにアイヌ人がテンを追う狩猟小屋を建て温泉を利用していてといいます。

明治32年に大江本家・現在の花水荘グランドホテルの前身が創業を開始し、温根湯温泉の開基となりました。

 

山の水族館

山の水族館は、1978年(昭和53年)4月に大雪山の麓に設置された公立水族館です。
当時の町長が「海に水族館があるのは当たり前。山にも川には淡水魚はいる。山に水族館があってもいいのでは」と観光開発の意義を述べて、山の水族館のコンセプトを「北海道の淡水魚を収集」「熱帯魚も扱う温泉水族館」と企画し建てました。