胆振縦貫鉄道(いぶりじゅうかんてつどう)

伊達紋別ー喜茂別間を結ぶ57.6キロの地方鉄道です。
昭和12年5月から工事が始まりました。すでに京極ー喜茂別間の胆振鉄道が開通していましたが、喜茂別停車場は京極寄り800mの地点で連絡し「西喜茂別停車場」を設定。喜茂別停車場は日鉄上喜茂別鉱専用線の貨物取扱所としました。

すでに日中戦争に突入しており工事は延々と進みませんでした。
昭和15年12月に伊達紋別ー徳舜瞥(とくしゅんべつ・後の新大滝)間35キロが開通、昭和16年10月には徳舜瞥ー西喜茂別間24.2キロが開通し営業開始。

胆振鉄道との合併は完了した時と約束されており、伊達紋別ー京極間69.5キロの所要時間は3時間25分でした。
これで、国鉄京極線京極ー倶知安間13.4キロの40分を加えると、胆振ー後志は4時間前後で結ばれることになりました。
これまで、倶知安、長万部経由で輪西(室蘭)へ輸送されていた東倶知安村の輪西製鉄脇方鉱山の鉄鉱石が、約80キロの短縮となりました。

昭和19年7月1日の戦時買収により国有化され、内地の私鉄として唯一、鉄道省D51形蒸気機関車同等品を導入したことで知られています。