東直己「探偵はバーにいる」 ー札幌市

(あづま なおみ)
1956年4月12日 –
札幌市白石区出身の小説家。探偵を主人公にしたハードボイルド小説を中心に作品を発表している。

札幌市立東白石中学校、北海道札幌東高等学校卒業、小樽商科大学中退、北海道大学文学部哲学科中退。

大学中退後、土木作業員、ポスター貼り、カラオケ外勤、タウン雑誌編集者など様々な職を転々とする。1992年、『探偵はバーにいる』で作家デビューした。

「ススキノ探偵シリーズ」の第1作で、作者のデビュー作。2011年に映画化された『探偵はBARにいる』の原作は次作『バーにかかってきた電話』である。映画の『探偵はBARにいる3』では本作の要素がいくつか取り入れられている。

エッセイ「街の夜」から

「高校の終わり頃、ススキノで呑むようになって、夜はまた別なものになった。どういうものになったか、ということは、短くは書けない。僕は<夜>、特に<街の夜>とはどういうものであるか、そのことを自分なりに綴ってみたくて、小説を書いている、と言っていい。
<街の夜>は<街>にしかないし、そしてその<街>は、人であふれているものだ。そして<人>は、それぞれに物語を持っている。田舎や自然や昼間やの外れにある。<街の夜>とはそういうもので、そしてそれが、札幌の場合はススキノだ、ということだ」