水上勉「飢餓海峡」ー北斗市(旧七重町)

北斗市の七重浜に昭和29年(1954年)9月26日に襲来した台風15号の慰霊碑が建っています。青函連絡船洞爺丸など五隻が沈没、死者・行方不明1440人という大惨事でした。

「恐ろしい台風のなした業とはいえ、函館市民にとっては二度と思いだしたくない阿鼻叫喚の惨劇であった。七重浜に幾体と知れない遭難者の死体がヤグラのように積まれ、重油をぶちかけられて火がつけられ、いく体もの死体が天をついて焦げる匂いが、全市の空にみちていた」

水上勉の代表作「飢餓海峡」です。岩内町の大火を物語の発端として、洞爺丸乗船客の人数が合わない・・・・犯人は時化の津軽海峡を渡って下北半島に逃げのびた。

岩内町の旅 (昭和29年岩内大火)