番外編7<学問のすゝめ>

福沢諭吉の著書のひとつ。明治5年2月初編出版。
以降、明治9年11月25日十七編出版を以って一応の完成をみました。
初出版以来8年間で合計約70万冊が売れたとの事です。

最終的には300万部以上売れたとされ、当時の日本の人口が3000万人程でしたから10人に1人が読んだことになります。

天ハ人ノ上ニ人ヲ造ラズ人ノ下ニ人ヲ造ラズト云ヘリ」という一節は福沢諭吉の言葉ではなく、アメリカ合衆国の独立宣言からの引用でした。

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言われている__人は生まれながら貴賎上下の差別ない。けれども今広くこの人間世界を見渡すと、賢い人愚かな人貧乏な人金持ちの人身分の高い人低い人とある。その違いは何だろう?。それは甚だ明らかだ。賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれどただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」