村名の由来は、興部の西方に位置するので、西の字を冠したものです。
興部とは、アイヌ語の「オウコッペ」より転訛したもので、「川尻の合流したところ」の意味です。
明治2年、えぞ地が北海道に改められた後、開拓の歴史が始まりました。
明治5年、紋別郡に10カ所村が置かれ、この地はオコッペ村と決まります。
明治37年、中興部駅逓取扱人となった坂本国命が最初の定住者でした。
この年に名寄~興部間の道路が開通し、上興部に長野出身の小林四郎左衛門が入り、旅館・雑貨店を経営し奉公人を使って開拓をはじめました。
その後の発展と共に、次第に分村、独立の声が高まり、大正14現在の西興部村が誕生。
かつては名寄本線が通っており村内に、上興部駅、西興部駅、六興駅、中興部駅とありましたが、1989年(昭和64・平成元年)に廃止されました。
夏に氷のトンネル
上藻には夏に氷のトンネルが出現します。
積雪や表層雪崩によって高さ10数mも雪が固く積み重なったもので、藻興部川の源流となる沢水の温度が高まり下から雪が溶けだして出来たトンネルです。
高さは3m前後で500mに達することもあり、内部は巨大なのみで削り取ったような文様を持ち冷涼の行楽客を呼んでいます。見ごろは7月上旬から8月下旬くらいまで。
夢の国
紋別市から内陸に約40分走ると突然、山々に囲まれた夢の国が現れます。
村の主な建物はシンボルカラーのオレンジ色に統一され、遠目からでもはっきりとわかります。
村営の施設には森の美術館「木夢(こむ)」や森の中のホテル「森夢(リム)」、マルチメディア館「IT夢(アトム)」、道の駅「花夢(かむ)」 など、「夢」がつけられ、夢を大切にする村のメッセージが感じられます。