明治12年 <函館の大火・明治12年12月6日

函館は明治から昭和戦前期にかけて少なくとも25件の大火に見舞われています。

写真は昭和9年の火災のものです。

明治12年12月6日、午後8時半頃,堀江町(現末広町)から出火。

堀江町,天神町,地蔵町,船見町,船場町,駒止町,内澗町,台町,東浜町,
山背泊町,仲浜町,元町,大町,会所町,富岡町,上大工町,松蔭町,
下大工町,愛宕町,茶屋町,山の上町,仲新町,本新町,上新町,下新町,
鍛治町,芝居町,花谷町,梅ヶ枝町,常盤町,坂町,片町,神明横町の
各町33箇所,2,326戸焼失。
うち,官庁,学校,寺社,会社当31を含む大被害でした。
 
この火災の原因は放火(推定)で,折からの強風により火の粉は遠近に飛散して各所に飛火火災が発生し,消火不可能な状態となり未曾有の大火となりました。

この大火は,市内の重要部分を焼き払ったので,函館は一時ほとんど消滅し惨状極まるものだったといいます。
 
両陛下より3,000円の御下賜金を賜り,また有栖川,北白川両宮家より500円を下賜され,その他集る義金は12,100余円に達しました。