北海道の旅・更科源蔵ー羽幌町

羽幌港・フェリー

羽幌線は昭和62年に廃止され、今は日本海沿岸を走る国道232号(オロロンライン)が唯一の大動脈となっています。
留萌を出発して北上すると左手にオロロン鳥の群れる天売島や焼尻島の平たい島影が見えます。
この二つの島は羽幌町に属しており、羽幌港からのフェリーで繋がっています。

更科源蔵の「北海道の旅」から

「羽幌線は、少し荒々しい貌を見せる日本海をどこまでも走りつづける。どっちから行っても、羽幌、苫前が近くなると、沖合に航空母艦のような島と、戦艦のような二つの島が重なったり、離れたりして視界に入ってくる。平たいのが焼尻で、戦艦のようなのが天売島である」
「地図で見ると、焼尻と天売の島は、幼児の足跡のように見える。しかし、横からみると、天売の方が焼尻より三倍も高く、189メートルあって旗艦のようである。この二つの島は4キロしか離れていないが、船では30分はかかる。この間を武蔵水道といって潮流が早く、暗礁がある」