十勝平野(とかちへいや)
十勝平野は、北海道東部の台地性の平野で、西は日高山脈、北は石狩山地、東は白糠丘陵に囲まれており、南部は太平洋に面しています。
十勝平野の面積は、全北海道の10%ほどを占め、東西約60km,南北約100kmに及び,北海道では石狩平野に次ぐ面積です。これは東京・千葉・神奈川の合計面積を上回ります。
平野の中を十勝川が横断して流れており、中心付近に帯広市があります。
土地は火山灰を多く含み、農業は広い耕地に機械を活用した大規模農業が盛んで、畑作や酪農が中心となっています。
平野は標高 100~200mの火山灰土でおおわれた広い洪積台地と,河川沿いの狭小な沖積地から成り、台地はゆるやかに傾斜し,北部,南部の山麓には扇状地が発達しています。気候は内陸性で,海岸は夏季に海霧の影響を受けます。
明治16年,依田勉三の率いる晩成社をはじめとする入植により開拓が進み,畑作農業が発達しました。
経営規模が大きく機械化が進み,インゲンマメ,アズキ,ダイズ,ジャガイモ,テンサイ,コムギなど主要作物も豊富。
山麓と海岸では酪農が盛んで、播種期の強風を避ける大規模な耕地防風林と,植民区画と呼ばれる方形の地割りが景観上の特色です。
農家一戸当たりの平均耕地面積は全国平均の約24倍で、大豆、小豆、甜菜、じゃがいもなどの有数な産地であり、北海道一の畑作地帯です。
早くから開発の進んだ石狩平野と隔てられていたため開発は遅れました。
平野の中心は帯広市で、平野は主として砂礫(されき)からなり,十勝火山群の火山灰におおわれた洪積台地と,これを刻む十勝川や支流の音更(おとふけ)川,札内(さつない)川の沖積平野に分かれています。