噴火湾の大章魚
内浦湾(噴火湾)はアドイイナウという大蛸がいて、その大きさは頭が大釣鐘ほどもあり、足を広げると、四十メートルにもなった。
漁に出る漁船はもとより、大阪、堺から蝦夷までやってくる商船の弁財船
や、鯨まで一呑みにされ、漁師たちは漁に出るときは、いつも大鎌を持っていくほど恐れおののいておった。
大蛸が棲んでいる礼文華のエコリ岬あたりの海は、いつも朱く染まっておったという。
アイヌ語で蛸のことをアドイイナウと呼ぶ。
更科源蔵(アイヌ伝説より)
噴火湾の大章魚
内浦湾(噴火湾)はアドイイナウという大蛸がいて、その大きさは頭が大釣鐘ほどもあり、足を広げると、四十メートルにもなった。
漁に出る漁船はもとより、大阪、堺から蝦夷までやってくる商船の弁財船
や、鯨まで一呑みにされ、漁師たちは漁に出るときは、いつも大鎌を持っていくほど恐れおののいておった。
大蛸が棲んでいる礼文華のエコリ岬あたりの海は、いつも朱く染まっておったという。
アイヌ語で蛸のことをアドイイナウと呼ぶ。
更科源蔵(アイヌ伝説より)