阿寒湖マリモの伝説
ある日、阿寒湖の神様が湖を見廻っていたとき、菱の実(ペカンペ)を踏んでしまい、菱の実がチクリと神様の足に刺さってしまった。
以前から菱の実をきらっていた神様は、それ以来菱の実を邪魔にした。
菱の実は、何とか神様の機嫌を取ってこの湖においてもらおうと哀願したが、「お前達を湖に置いておくと、湖が汚れるし、人間たちがお前達を取りに湖へ入って汚すから置くことは出来ない」と菱の実の必死の願いも無情に断ってしまった。
願いが聞き入れてもらえず、我慢に我慢してきた菱の実達は、怒って湖畔に生えている草をむしり取って丸めて、湖一面に投げ込み去っていった。
菱の実に投げ込まれた草が現在のマリモになったという。
アイヌはマリモをトーラサンペ(湖の妖精)といって嫌っている。