アイヌ民族の施設について 2
3. 川村カ子トアイヌ記念館
「川村カ子ト」は上川アイヌの村長を務める名門に生まれた人物です。
白老町のウポポイは国立博物館として作られた施設です。しかし、旭川市にある「川村カ子トアイヌ記念館」は川村カ子トの個人資産で作られた施設です。この記念館が設立されたのは、大正5年ですから今から107年前になります。
このような施設の維持はお金が掛かりますから大変な苦労があったと思います。現在、館には9代目になる川村兼一氏が住んでいます。
アイヌ民族が国会でも正式に先住民族として認められ、国立博物館も作られましたので川村兼一氏をテレビで見かけるようになりました。
アイヌ民族の生きた歴史を知るには、この「川村カ子トアイヌ記念館」を訪れることをお勧めします。
個人の施設ですから少しアイヌの歴史などを調べておいた方が良いとは思います。整然とさまざまなモノが置かれているので、歴史などを知っておかなければ分かりにくいと思います。
しかし、この館にはアイヌ民族の人の歴史が埋まっています。
例えば、金田一京助と知里幸恵が出会ったのはこの建物でした。
また、昭和30年代に北海道観光がブームとなり「木彫りの熊」がお土産に人気となりましたがアイヌの熊彫師が誕生したのはこの館です。阿寒の土産物屋でシャンソンを歌いながら熊彫りをしていた後の彫刻家砂澤ビッキもここから出かけていました。
「北海道ゆかりの人たち」で、12,000を超えるアクセスがあるのは川村カ子トです。