江戸幕府は1804年に蝦夷地を松前藩から取り上げました。ロシア政策がアイヌ民族にキリスト教の普及を行っていたことに危機感を感じたのです。
そのために、仏教を普及するために直轄の寺を3官建てます。有珠の善光寺と後の二つは日高の様似町と釧路の厚岸町でした。様似と厚岸は新しく建てるのですが善光寺は昔からあった寺です。
善光寺の開基は826年というので、北海道では最古になるでしょう。1666年には、美濃国の円空が来訪し、木造の仏像を奉納したとあります。境内に宝物館が造られ、釈迦如来大仏や円空上人の鉈作りの観音菩薩など、200点あまりを展示しています。
今でも、夏には毎日縁日が開かれ、善光寺名物の「鰐口最中」が売られています。円空の造られたものを見ると、青森の版画家「棟方志功」は、円空の影響を受けたのではと思いました。