「天狗山は小樽で育った人たちにとっては、忘れられない山です」そう話してくれたのは、小樽の経営者でした。
坂の多い小樽の象徴的な存在なのだと思います。なぜ天狗山といわれるようになったのか、その説はあるようですが、はっきりとは分かりません。
北海道には「天狗山(岳)」の名称を持つ山は多く、「円山(まるやま)」に次いで二番目だといいます。この小樽の天狗山が、北海道スキー場の発祥地となります。
1923年(大正12年)に第1回全日本スキー選手権が開催され、スキー国体も過去4回開催されているといいます。どこのスキー場にもリフトがあるのが当たり前ですが、昭和27年に北海道で初めて設置されたのが天狗山でした。
上部の急斜面は「天狗の壁」の異名を持つ名物コースで、ここから多くのオリンピック選手を輩出したといいます。