増毛は日本海にある小さな町ですが、この町を舞台にした映画は7本あります。
戦後間もなくの三船敏郎・月形龍之介から高倉健、緒形拳、柄本明たちがこの狭い街を背景に作品を残しました。
町に人気があるのは戦後のことかと思えば、江戸時代から俳文や漢詩人なども訪れ、明治には有島武郎、大正には徳富蘆花や若山牧水まで来ているといいます。
増毛は江戸時代(1856)に、外国の侵略に対して秋田藩が陣屋を置いていました。北海道で侍文化を残している街はありますが、一種独特な気配を感じるのは増毛と厚田くらいです。何度か、この町を訪れましたが、中々描くポイントを探すのに手間取りました。ようやく、見つけたのがこの坂道でした。坂の交差点を右に行くと、最北の酒蔵国稀があり、創業は明治15年で今も現役です。