30年以上前になりますが私が知る旭山動物園は、旭川市街から遠く離れた山の中で道は歩きにくく人もまばらでした。動物園とはいえ動物を見た記憶がありません。それが一変し旭川の観光名所となりました。

北海道の動物園は1951年(昭和26年)に札幌市円山動物園が開園。
1960年前後から全国の地方都市で盛んに動物園が建設されるようになり、1963年(昭和38年)に「おびひろ動物園」が開園。

旭川市でも当時の五十嵐広三市長(後の建設大臣・内閣官房長官)が、1964年度以降開園へ向け予算をつけ、市の東部にある旭山が選ばれました。動物を運び入れ開園したのは1967年(昭和42年)7月1日。
当初の動物は75種505点。これにはコイ200匹も含まれていました。
当初40万人ほどだった年間入園者数は、旭川市の人口増とともに右肩上がりに増加。しかし、1983年(昭和58年)の約59万7千人をピークに減少。

ととりの村

これを打開すべく、1997年(平成9年)より行動展示を実現する施設づくりに着手。同年には巨大な鳥籠の中を鳥が飛び回る「ととりの村」が完成。
翌年以降「もうじゅう館」「さる山」「ぺんぎん館」「オランウータン舎」「ほっきょくぐま館」「くもざる・かぴばら館」と毎年のように新施設をオープンさせ、そのたびに入園者を増やし続けました。

1997年以降は入園者数が増加し、2006年度の入園者数は300万人を超え、350万人の来園者があった上野動物園に次いで国内2位、世界レベルでも上位の入場者数を誇るようになりました。