上士幌町は十勝支庁の北部にあります。
山岳地帯で国道273号三国峠を通じて上川支庁と接し、南部は平野が広がり、畑作地帯になっています。

士幌線終点十勝三股

北部の山岳地帯まで帯広駅から国鉄士幌線が通じていました。
上士幌町十勝三股までの延長78.3km。
十勝北部の農産物や森林資源の開発に貢献した鉄道です。
1937年(昭和12年)9月に上士幌~糠平間が、1939年(昭和14年)11月に糠平~十勝三股間が開業。

しかし、森林資源の枯渇と車社会の到来によって、1978年(昭和53年)に糠平~十勝三股間が部分廃止、その後1987年(昭和62年)には帯広~糠平間も廃止されました。

士幌線は1,000m進むと25登るという急勾配と半径200mのカーブが続き、終着十勝三股駅は海抜661.8mと北海道の鉄道の中で最も高い位置にあるなど本格的な山岳鉄道でした。

上士幌鉄道資料館

特に、音更川の渓谷に沿って作られたため、たくさんの橋が必要でした。
工事費を抑えるために、現地でとれる砂利や砂を使い、強度的にも信頼のおけるアーチ橋、さらに大雪山国立公園の渓谷美に似合った橋の形にしたいということからも、アーチ橋となりました。

上士幌町鉄道資料館は、糠平駅跡に建設され、1988年(昭和63年)に開館し士幌線の歴史を伝えています。