古代ローマの遺跡を思わせるこの橋は、旧国鉄士幌線が開通した際に音更川の支流であるタウシュベツ川に架けられたものです。

1955年に、発電用人造ダム湖である糠平湖が建設され、橋梁周辺が湖底に沈むことになったため、士幌線は湖を避けるように新線がひかれました。橋梁上の線路は撤去されたものの、橋梁自体は湖の中に残されました。

糠平湖は人造湖であり、季節や発電によって水位が劇的に変化するため、橋梁全体が水に覆われてしまう時期もあれば、水位ゼロとなって橋梁全体が見渡せる時期もあります。その様子から「幻の橋」とも呼ばれています。

上士幌鉄道資料館内部

糠平市街に鉄道資料館があり、士幌線の説明資料や他の橋梁についての情報があります。通称めがね橋は糠平湖の水かさが増える6月頃から湖面に沈み始め、10月頃には湖底に沈みます。
水かさが減る1月頃から凍結した湖面に再び姿を現わします。