天神さまをはこんだマツの木 ―上磯町ー 上磯町とは現在の北斗市になります。 今から600年ほど昔のことです。函館に近い茂辺地という浜辺に、一本のマツの木が流れつきました。 おりから、一人のアイヌの男が・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 96 (兄弟の川ー芽室町ー)
兄弟の川 ー芽室町ー むかし、十勝に仲睦まじいアイヌの一族が住んでいました。 ある日のこと、この一族の中の一人の息子が、山に猟に出ました。そうして、三日三晩、クマを追い続けましたが、どうしても見つける・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 94 (マリモー阿寒町)
マリモー(阿寒町) 阿寒湖に浮かぶ美しい緑の玉マリモは、めずらしい植物として、よく知られています。 そのマリモには、こんな悲しい、言い伝えがあるのです。 むかし、阿寒湖の西側の岸に、モノッペという・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 93 (ろうそく岩のいかりー余市町)
ろうそく岩のいかり ー後志管内余市町ー むかしむかし、まだ、北海道がエゾ地と呼ばれていたころのことです。 積丹の海にはつには、毎年、ニシンなど、数えきれないほどたくさんの魚がやってきました。 「きょう・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 92 (泣き木ー栗山町)
泣き木ー栗山町 泣く木(なくき)は、北海道夕張郡栗山町桜丘の国道234号線沿いに昭和45年(1970年)8月22日まで存在したハルニレの巨木です。伐採しようとすれば「泣き声」を立て、作業員に不幸が降り・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 91 (ろうそく岩のへびー紋別市)
ろうそく岩のヘビー紋別市 上渚滑かみしょこつの立牛たつうしにあるろうそく岩は、タツウシヌプリ(立牛岳)の、山の神さまを守る祭場であり、しぜんの岩を、そのまままつったものであるといわれています。むかしか・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 91 (山うばのおよめいり)
山うばのおよめいり ある川のそばの小さな村で、わたしはねえさんと暮らしていました。 ねえさんがある日、わたしに言いました。 「これ、妹や、火だねがほしいな。これから行って火だねをもらってきておくれ。東・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 90 (マメ一つぶ)
マメ一つぶ ある田舎に、じいさんとばあさんがいたんだよ。物をだいじにする人たちでね、米つぶでも、マメ一つぶでも、「もったいない、仏様からのいただき物だ」と言ってね、粗末にしなかったんですと。 ある時、・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 89 (孝行もち)
孝行もち (木古内町) むかし、ずうっとむかしの話。 つけ木(今のマッチ)を売り歩くひとりの少年がいた。 「つけ木ー、つけ木ー、つけ木はいりませんかあー」 ぼろぼろの着物を着た、つけ木売りの少年の売・・・ (続きを読む)
北海道のむかし話 88 (ムイとアワビの大げんか)
ムイとアワビの大げんか (汐首岬) ムイとアワビは仲が悪く、神様もこのごろはほほとほと困りはててしまいました。 遠くから、おたがい、その姿を見ただけで、もう、ムイは大きな白目を出してにらみ、アワビは、・・・ (続きを読む)