神恵内かもえない方面を望む神威岬かむいみさき

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油絵 キャンバス F8 横455×縦380 2019年制作

このポイントでの絵は4枚目になります。北海道なら沿岸を走れば良く見かけられる景色ですが、私にとっては探し求めていたビューポイントでした。

高校のころカレンダーに使用されていた画家の絵がこの半島でした。北海道中を走り回って漸く気が付いたのは60代に入ってからです。写してきた写真を元に描いていて、それは突然気が付きました。それまで気が付かなかったのは視点が高台だったからです。明治生まれの函館の画家が描いた視点は海辺からのものでした。

この絵は積丹半島の突端である神威岬駐車場から神恵内方面を見たものです。 かつては、この方面には道が無く、北海道で唯一車が通れない場所でした。トンネルの開削技術が進み、ようやく道ができたのは平成8年。これで北海道の沿岸を一周できる2500キロの旅が可能となったのです。函館の画家が描いた当時は、道なき道を歩いてようやくたどり着いたポイントだったと思います。

神恵内村の先が原発のある泊村であるため、原発事故が起きると神恵内の村人は行き場を失うところでした。