長万部の開基
 
国縫川を挟んでの戦い

寛文09年(1669)、アイヌの酋長シャクシャインが叛乱軍をひきいて松前に向けて攻めのぼります。
現在の静狩峠を越えて長万部の国縫川まで来た時に、川をはさんで松前軍が待ち構えていました。国縫川を挟んで決戦となります。

松前軍は江戸幕府の応援で、各藩から鉄砲を調達しており、アイヌ軍の弓矢ではとても太刀打ちできませんでした。反乱軍はここは一先ず後退し体制を立て直すべく現在の静内に向けて敗走しました。

この戦を境にアイヌは事実上戦力を失い、松前家の全北海道支配の足がかりとなります。
長万部町の開基がここからと言っても良いでしょう。
 
二股ラジューム温泉
 
道南の交通の要所である長万部(おしゃまんべ)から山奥へ18kmほど入ったところに、北海道でも有名な秘湯の温泉宿があります。

効能は古くから知れ渡っており、戦前は帝国陸軍の保養施設としても使われていました。
含ラジウム-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。

源泉温度46℃、源泉に含まれる石灰分によって形成される石灰華が特徴。

旅館の傍には巨大な石灰華ドームが形成されており、北海道の天然記念物にも指定されています。
世界的にも、アメリカのイエローストーン国立公園と当所のみ存在すると言われています。