「道の駅」は「鉄道の駅」に対比する言葉ですが、もともと「駅」という言葉は街道沿いにある宿場(宿駅)を指すものでした。

島松駅逓所

開拓時代には駅逓所と言われ、道の開削と同時に設置されました。
北広島市に残されている「旧島松駅逓所」は、旧国道36号線になります。
また、定山渓に行く手前の「旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)」は、旧国道230号で明治5年の開削時に合わせて作られました。

 

駅逓所は昭和22年にすべて廃止されましたが、北海道全域に500ヶ所を越える駅逓がありました。ドライブ方々北海道を回ると、残されている駅逓を見ることができます。かつての駅逓所の数を考えれば、現在の「道の駅」はまだまだ増えても良いのではないかと思います。

道の駅は平成5年から

平成5年4月に「道の駅」が全国にデビューします。
北海道の第一号に認定されたのは国道12号と道道30号三笠栗山線の岡山交差点につくられた「サンファーム三笠駅」です。

この年に北海道に14駅がつくられ、4年後の平成9年に38駅となり、平成16年には83駅と倍増します。そうして現在北海道に道の駅は117ヶ所(2017年)あります。

鉄道の廃止路線の駅跡に設置されることもあり、ふるさと銀河線跡の「ステラ★ほんべつ」や「あしょろ銀河ホール21」、旧国鉄北見相生駅の駅舎や当時の面影を再現する「道の駅あいおい」など現在9箇所あります。

道の駅は国道交通省の管轄

道の駅を作るには認定が必要です。国土交通省の管轄で、24時間利用可能な一定数の駐車スペース、トイレ、24時間利用可能な電話、情報提供施設を備えた施設であることが条件となっています。

2017年4月21日付で、全国に1,117箇所登録されています。

しかし、開設しても各自治体で運営はマチマチ、繁盛している駅もあれば、閑古鳥もあります。鉄道の駅も同じことが言えますが、やはり地元の人たちが「その気」にならなければ継続は難しいようです。

道の駅で町の活性化

町に二か所の駅があるのは「斜里町」「湧別町」「蘭越町」「大空町」です。
全国で言えば、南房総市には8カ所ある町もあります。
鉄道の駅が無くなると、初めて訪れた旅人の休める場所がありません。これから「道の駅」は重要な拠点になっていくでしょう。
夏場は、小樽・苫小牧港にマイカーやキャンピングカーで上陸する人たちが増えてくるので、駅の朝は車中泊者で溢れています。
宿泊施設がない町もあります。道の駅に格安で泊まれる施設ができると嬉しいのですが。