金森赤レンガ倉庫(かねもりあかれんが)の歴史は、明治以前に大分県出身の渡邉熊四郎が長崎県から函館市に渡り、1869年(明治2)に金森洋物店を開業。


洋物店開業の際、屋号を森屋。
現在もレンガ建物に描かれている、「森」の字を直角の線で囲んだトレードマークは、この開業の時の商標です。

同年は榎本武揚らが率いた旧幕府軍の降伏を受け、函館市内に開拓使出張所が設置された年です。 

渡邉熊四郎は輸入雑貨や船具の販売等、函館四天王の一人として創設期の函館に数々の業績を残しました。特に社会、文化事業に果たした役割は大きく、学校や病院の建設、公園や水道施設の整備等に私財を投じました。
 
函館港の西側に在る金森赤レンガ倉庫は、函館大火(1907年)の二年後、明治42年(1909年)に建てられたものです。
港における海運業や北洋漁業の衰退に伴い、倉庫としての役割を終えましたが
昭和63年(1988年)、イベントホール、レストラン、ショップ等の商業施設へと生まれ変わり、函館の新たな観光名所となっています。