SLは鉄道の花形といえるでしょう。
15年ほど前になるかと思いますが、ニセコ駅の近くで観光のSLを見かけました。私が小学生のころまでは鉄道列車と言えば蒸気機関車が当たり前でした。蒸気機関車は北海道の冬景色にはよく似あいます。トンネルに入る時には一斉に窓を閉めたものです。開けているとワイシャツは煙のススで黒くなりました。

ところがいつの間にかSLを見ることがなくなりました。
日本最後のSLが出発したのは「室蘭駅」です。行先は「岩見沢駅」室蘭本線。
室蘭を選んだのが最後の奉公でした。旅客SLは12月14日7:50発です。

それに先立ちNHKが蒸気機関車の番組を作りました。漫画家の加藤芳郎さんと、女優の山口百恵さんが乗車して、SLファンなど3万人ほど押しかけたそうです。

昭和50年12月14日、室蘭駅を発車。北海道の鉄道開始から103年。
開拓の原動力として北海道の原野を駆け巡り開拓の主役でもあったのです。
しかし、時代の近代化で石炭と共に主役の座は奪われてしまいました。
更に近代化は進み、そのあおりで鉄路が次々と消えていき人だけが取り残されてしまいました。そうして、過疎をもたらしていくこととなりました。

写真は室蘭本線を走る日本最後のSLです