旭川市街軌道

旭川市に存在した路面電車・バスの運営会社。

旭川市は1901年(明治34年)に陸軍第7師団が移設されて以来、軍都として栄えました。師団施設の置かれた近文地区と旭川駅前を結ぶ交通機関として1906年(明治39年)に上川馬車鉄道が開業しましたが、1917年(大正6年)に師団本隊がシベリア出兵のために満州に移転して利用客が激減し、第一次世界大戦の影響による鉄材の不足で価格が高騰したレールを売却して1918年(大正7年)には姿を消しました

昭和3年12月、軌道敷設の特許を得て旭川市街軌道㈱を設立し、工事に着手しました。昭和4年11月には1条線と4条線が開通、電車開通式が行われました。次いで神楽通りを曙まで延長したほか、4条16丁目までを8条16丁目まで延長。
更に、翌5年5月には、師団線の旭川停車場前から護国神社前に至る複線2.57キロ、11月には護国神社前から6号に至る複線4.06キロをそれぞれ営業開始。

同社は昭和初期から30年代まで路面電車を運行し、その後も旭川バスというバス会社として存続し、1968年(昭和43年)に旭川電気軌道に吸収合併されて消滅しました。