寒川光太郎「北風ぞ吹かん」ー湧別町

寒川 光太郎(さむかわ こうたろう)

1908年1月1日 – 1977年1月25日は、日本の小説家。本名は菅原憲光(すがわら のりみつ)。
北海道羽幌町出身。1940年、『密猟者』で第10回芥川龍之介賞を受賞した。

戦前は北海道はハッカの生産量が世界の七割を占めていました。生産地は北見国で、ハッカ栽培の先駆者といわれる会津若松出身の渡部精司で、かつては佐呂間町と湧別町にまたがる湧別原野がハッカの産地として知られていました。
明治28年にハッカの耕作が行われ、北見ハッカ発祥の地といわれています。

「北風ぞ吹かん」(昭和17年4月の発行)は、湧別原野を舞台にしたハッカ栽培を身を投じた祖父がモデルの開拓小説です。
明治30年ごろ故郷の山形を出て勇払原野に移住した祖父保蔵が主人公で、父である植物学者の繁蔵も登場して、物語は山形の庄内平野から始まります。