分領支配制度・北見国・天塩国

新政府は北海道開拓にだけ専念することはできませんから、北海道全域の土地を区分けして諸藩士族・開拓志願者に明治2年7月の太政官布告をもって渡すことでした。
これに対して、1省1府25藩8士族2寺院が応じて開拓を志願し、支配を命じました。これが北海道分領支配制度の全貌です。

ところが、志願のみであって開拓進みませんでした。
明治3年春から開始された伊達士族の移住・開拓に成果はありましたが、大半は志願のみで終わるものでした。

154年前に区分けされた国名・郡名、そうして管轄者の各藩を見ると興味深いものがあります。
各市町村の歴史家や郷土史家、そうして歴史担当の学芸員には参考になるものが含まれていると思います。

北見国

国 名

郡 名

管轄者

支配期間

備  考

 

 

宗谷郡

金沢藩

2.8.28-3.6.19

旧加賀藩

 

 

礼文郡

 

 

利尻郡

水戸藩

2.8.17-4.8

旧水戸藩

 

北見国

枝幸郡

金沢藩

2.8.28-2.6.19

旧加賀藩

 

(きたみ)

紋別郡

和歌山藩

2.8.29-3.8

旧紀州藩

 

8

常呂郡 

広島藩

2.8.28-3.10

旧広島藩

(安芸国と備後国の半分を領有)

 

 

網走郡

名古屋藩

2.8.28-3.6.19

旧尾張藩

 

 

斜里郡

 

 天塩国

国 名

郡 名

管轄者

支配期間

備  考

 

 

増毛郡

山口藩

2.8.28-4.8

旧長州藩

 

 

留萌郡

 

天塩国

苫前郡

水戸藩

2.8.17-4.8

旧水戸藩

 

(てしお)

天塩郡

 

 6郡

中川郡

 

 

上川郡