オシンコシン崎

ここに来て、初めて「岬」ではなく「崎」の字が出てきました。みさきの漢字には四通りあり「岬」「崎」「埼」「碕」があります。調べてみると、それぞれに意味があるようです。
「岬」とは、陸地の海や湖へ突き出している先端部を示す地形の名称で、もともと崎の美称である「御崎」が語源。
「崎」は、突き出した山の様子の険しいことを言い、明治時代の海軍水路部では漢字の意味から「埼」を採用してます。
「碕」は、石が海岸に突き出した所で使っているといいます。
しかし、素人が詮索して「崎」が見分けられるものではなさそうです。
「岬めぐり」では、地図の「みさき」を頼りに進みます。

「オシンコシン崎」は突き出した山の様子の険しい「みさき」を指しているといえます。
斜里市街とウトロを結ぶ難所になっていた時代もありました。この難所を今ではトンネルが開削され、観光客には「崎」よりも「オシンコシンの滝」で知られています。
この滝はチャラッセナイ川に懸かる滝で「日本の滝百選」にも選定され、途中で二筋に分けれて落ちるため「双美の滝」と呼ばれています。

オシンコシンとはアイヌ語オ・シュンク・ウシ(そこに・エゾマツが・群生する・ところ)。また、チャラセナイはアイヌ語チャラセ・ナイ(チャラチャラと滑り落ちる・水)に由来。
双方とも、山の様子の険しさを表しているといえます。