厚瀬崎(あっちゃせざき)

「道の駅よってけ!島牧」を出て、千走橋を渡ると江ノ島トンネルがあります。何故江ノ島なのかはトンネルを過ぎると分かります。神奈川県の江の島海岸に似ていたので付けられた名前ということです。
私が初めて海岸をドライブした時に思わず車を停めて降りました。「江ノ島海岸」の立て札があり、それだけ素晴らしい景色でした。
ところが、今は長いコンクリートの壁が延々と続き、砂浜と海を見ながらのドライブはできなくなりました。国道229号は安全と安心のために、かつての絶景の風景はもはや見ることはできません。

島牧の地名由来はアイヌ語の「シュマコマキ」で「岩石の後背」の意であるといいます。地図を見ると村の面積は通り過ぎた旧瀬棚町の三倍ほどありますが、1000mを超える狩場山や東狩場山・太平山など5山あり、海岸の背後はそびえる山々です。森林が多い割には林業の村であったことはなく、海岸沿いに開削された道を頼りに漁業の村です。

厚瀬崎は標高655mの天狗岳の裾のが海に突き出したようなところにあります。この突き出しを活かして厚瀬港があります。そもそも島牧村は海上交通で行き来をしており、陸路の開削は大変な苦労がありました。
南部の旧瀬棚町、北部の寿都町とも陸路が通じるには時間がかかりました。

厚瀬崎を越えるための寿都~島牧間の旧道開削が始まったのは厚瀬1号厚瀬2号厚瀬3号の3本のトンネルが掘削されました。
にはバスが走っているので、この頃には確実に自動車道として整備されていたようです。
厚瀬トンネル開通のまで約40年の長きに渡る荒波との戦いの跡は石垣のあちこちに補修痕として残っており、旧道の探索を楽しむ人もおります。、従来の厚瀬トンネルの海側に新厚瀬トンネルが上下線で開通しました。