漁岳(いざりだけ)

野幌森林公園から眺めると、北から手稲山ていねやま百松沢山ひゃくまつざわやま、札幌岳、狭薄山さうすやま空沼岳そらぬまだけが連なり、その南端、恵庭市と千歳市および札幌市の接点にあるのが標高1,318 mの漁岳です。

札幌市の南端オコタンペ湖を挟んで恵庭岳と対峙しています。
いざりの由来は、アイヌ語の「イチャン」の当て字で、サケ、マスの産卵場を意味しています。漁岳を「イチャン・ヌプリ」とし、和人が「イザリ」となまって呼ぶようになったといわれています。

ここはサケの好漁場で、18世紀末の寛政期には、イザリ場所だけでも年間3万匹以上を出荷。また、宝暦年間(1751~64年)に飛騨屋九兵衛がエゾマツの伐採を請け負い、上流の空沼岳から流送で漁川、千歳川を経て石狩川河口に年間1万2千石を搬出していました。