知床しれとこの国造り神

昔、サマイクルカムイ(国造神くにづくりのかみ)と呼ぶ白い立岩たちいわが、知床半島の突端とったんにある。

ここへ行く者は必ず木幣(イナウ)をつくって礼拝した。

サマイクルカムイが蝦夷えぞの地を造りあげ、人間に暮らしを教えたあと、自分の姿を立岩に残して天に帰ったといわれている。

更科源蔵 アイヌ伝説より