チョット一休みで徳川幕府に入る前に振り返ります。
アイヌ文化の成立は12~13世紀ころといわれていますが、史料のうえで確認できるのはおおよそ15世紀ころからだといわれています。
そのころ、アイヌの人たちは漁狩猟や植物採取を主な生業にしてくらし、また他地域の人たちと交易を行っていました。
和人(日本人)が蝦夷の地に住み始めた時期は定かではありませんが、15世紀ころにはその居住地は東は鵡川、西は余市まで広がり、現在の函館付近には若狭 (福井県南西部)から商船が来航し、問屋や鍛冶屋も設けられていたといいます。
蝦夷地 (北海道)からは蝦夷三品と呼ばれていた昆布、干サケ、ニシンや北蝦夷地 (樺太、現サハリン)を経由した中国産品などが移出され、本州からは鉄製品、漆器、酒などがもたらされました。
アイヌの人たちは本州へ移出される品物の直接、間接の生産者であり、交易者でした。
和人:明治以前においては、本州から渡来してきた人たちをいい、現在は、日本のなかで一番人数の多い人たちを、アイヌの人たちと並べて呼ぶときの呼び名です。