ダッタン漂流記
道の駅ルート229元和台(げんなだい)は、日本海を見渡すことができる高台にあります。その展望台の一角に一風変わったモニュメントが建っています。
「潮笛」というタイトルで次のような解説。
『寛政7年(1795年)、この地の漁師重兵衛・孫太郎・安次郎が小船でコンブ漁に出漁中、強風に遭いダッタン(中国吉林省)に漂流、北京をへて2年後、長崎出島より苦難の末帰郷した。この力を讃え、岬に打つ波涛と潮風にこめ作品とした』
ダッタン漂流記として、この地に残っているのです。
「 19世紀になろうとする頃、現在の元和地区に3人の漁師が住んでいました。
ある日、船でこんぶ漁に出かけた 3人は嵐に遭い、ダッタン国(現在の中国吉林省)に漂着してしまいました。彼らはその国の役人の指示に従って国内を移動し、当時の宮殿「紫禁城」(しきんじょう)でやっと日本に帰国する許可をもらいました。当時は鎖国していた日本のこと、船で長崎についた3人は長崎奉行で厳しい取調べを受けました。大変な思いをした3人は、北前船に乗って約2年半後に乙部に帰ることができたのです。」