道立北海道文書館(もんじょかん)が、1960年代の半ばに民放テレビ局が制作した「新たに視聴区域となった市町村の紹介番組」のフィルムを保管していました。半世紀も前の65市町村の映像ですから、今は失われてしまった町や村の風景です。ネットに載せることはできませんので感想を含めて紹介します。

滝上町 1965年(昭和40年) 13分 白黒 音声あり   

現在は、旭川からオホーツクに向けて約2時間で滝上町に到着します。比布町から無料の高速道路が浮島ICまであるので便利になりました。
滝上町は、札久瑠峠、上紋峠、浮島峠と三方に峠がある山岳地帯にあります。北海道第二の大河天塩川の源流地天塩岳は町の南部に位置しています。
町名の由来は、ポンカムイコタン(渚滑川)の滝の上にあることで名付けられたといいます。従って、渚滑川が町中を縦断しており町の景勝地になっています。

映像ではこの川と滝が紹介されています。
市街地に大きな滝が3か所あり「洛陽の滝」「白亜の滝」「蚊竜の滝」と名付けられ、滝上渓谷「錦仙峡」は市街地の中を流れる珍しい渓谷となっているのです。
映像は昭和40年ですが、今はこの川の先に、西洋のお城のような建物が目に入ります。なんとホテルで、更に渓谷の両岸に遊歩道があり、約5.4kmのウォーキングコースとなっています。
春には清流に映える新緑、夏には木陰の涼、秋には紅葉、野鳥と出会えるバードウォッチングと四季を通じて楽しむことができます。

山岳地帯なので、産業は森林の伐採にはじまり、木工場がフル回転の様子が映し出されています。
町の歴史は明治38年、高知県人西森亦吾が上渚滑原野52線に入地したのがはじまりですが、木材とともに発展してきました。
町はこの木材を伐採するだけでなく、クロマツ・エゾマツを育て植林を町営として行っています。

また、農業も積極的でジャガイモ・ビート・稲作と拡大し、更に町長は森林からの離脱で酪農にも産業を伸ばしていくことが語られています。

滝上公園
花見の行楽風景が映されていました。この町の観光は「芝桜」が知られていますが、芝桜が拡大するのはまだ時間がかかったのでしょう。昭和29年の洞爺丸台風の被害で滝上公園の桜の木が壊滅状態となり、その後昭和32年に片隅に植えた芝桜が町営の力で拡大を始めるのは2年後のことでした。

町民の行楽
渚滑川は町民にとって、最も身近な遊び場です。子どもは川遊びや水泳。大人は本格的な釣り人です。
この時代に町は観光として期待していたのは、浮島峠でした。「夢の浮島」として町民の行楽地でした。浮島歩道入り口からの映像は初めて見る景色でした。

                                以上