北海道人のルーツ はじめに
北海道は明治元年(慶応4年/1868年)から令和5年(2023年)で155年目になります。この間、元号は明治・大正・昭和・平成・令和と変わってきました。
しかし、未開地であった蝦夷地の明治は他県とは違った歴史を持っています。
和人(日本人)が、蝦夷地と言われていたこの地に海峡を渡って住むようになったのは鎌倉時代前期(1216年)、京都の強盗・海賊ら50余人を島流しにしたのが始まりでした。
蝦夷の時代には和人とアイヌ民族との闘いは幾度となくありました。
徳川時代に現在の松前町に江戸幕府の一角松前藩が誕生します。
松前藩の和人地とアイヌ民族地は関所を挟んで行き来していましたが、これも外されて道南エリアから徐々に拡大し、幕末には樺太から千島列島までが幕府管轄となりました。
以来451年の歳月を経て明治維新を迎えます。
しかし、明治を迎えたからと言っても北海道は本州とは違いました。
町として開かれていたのは現在の函館・松前・江差くらいなもので、未開の原野が広がる大地でしかありませんでした。
更に、大きな問題が明治新政府に危機感をもたらせていました。それは、蝦夷の時代から続くロシアの南下政策です。蝦夷地は日本国土である保障はどこにもなかったのです。
明治元年(慶応4年)に入る前に、少し遡って松前藩12代藩主時代に造られた福山城(松前城)からはじめます。