立待岬(たちまちみさき)
立待岬は函館が有名ですが、この乙部町と旧熊石町の境にある岬は知る人ぞ知るといった岬です。しかし、この岬はもう一つ知る人ぞ知るの岬でもあります。
昔の乙部町豊浜地区と熊石町相沼地区の境にある岬で、海岸に沿って狭い国道229号が通っていました。(熊石町は現在八雲町と合併しました)
国道229号は、小樽市から余市郡余市町を経由して、檜山郡江差町に至る一般国道ですが、この国道には2つの豊浜トンネルがあります。乙部町と八雲町熊石の境と、更に北上した余市町と古平町の境界にあります。この二つの豊浜トンネルには悲惨な事故がありました。
1962年(昭和37年)10月17日 – 爾志郡熊石町 – 爾志郡乙部村境付近の豊浜(現在の豊浜トンネルの海側に位置する旧道箇所)において山津波(土石流)が発生。国道を走行中の路線バス(函館バス)が海中に押し出されるなど17名が死亡・行方不明、バスは現在も引き上げられていません。
1996年(平成8年)2月10日 – 余市郡余市町と古平郡古平町にまたがる豊浜トンネルが崩落し、路線バス1台と乗用車2台が巻き込まれて20名が死亡する事故が発生。
事故の後、二か所とも新しくトンネルが開削されました。
立待岬は開削された豊浜トンネル乙部町側国道沿い山側になります。