ラスタッペ岬
メノコシ岬を過ぎると矢立橋、曲り橋、小滝橋、大滝橋と橋が続きます。この辺りは標高は60~90mの場所で海岸線に近い事もあって眺望は良好。ただし、車を停められる場所はほとんどありません。
大滝の沢に架かる大滝橋周辺で、明治元年(1868)11月14日に松前藩と旧幕府軍(土方隊)の間で行われた戦いがありました。箱館戦争は箱館五稜郭の周辺だけではなく広範囲で戦闘が行われていました。
「部落民より大砲を持った松前藩兵がいるとの情報を得た旧幕府軍は、即時応戦できる隊形で星恂太郎の指揮する歩兵が十三曲という地点に達したとき、道路右側の大滝山の西斜面方向より大砲が撃ち込まれ戦闘が開始された。
旧幕府軍は右の山手から額兵隊の一部を迂回させて、深い谷を渡り、嶮岨な山を這い登り、敵陣の後方の高地に出て攻撃させる作戦をとった。
彼我の本隊が射撃の応酬をしている間に、旧幕府軍の挺身隊は迂回に成功し、松前軍の背後の高所から銃撃を浴びせかけたため、松前藩隊長の氏家丹宮が戦死し、大砲や戦死体を残して江差方面へ退却した。
館新城から江差に退避していた松前藩主・松前徳広は、大滝の敗報が入ると、江差を即刻引き払い、熊石に後退することをに決し、その日の夜に熊石に向けて退却した。」
「ラスタッペ」のアイヌ語はいろいろ研究されているようですが、o-nutap-pe?
「そこに・岩崖の上の平地・所」が一般的のようです。